そもそもキックオフとは?
プロジェクトなどのキックオフミーティングは盛り上がることが多いものです。キックオフとは新しいプロジェクトの始まりに際し、開始前にすべての参加者の足並みをそろえる機会で、プロジェクトの目標を確認し、あらゆる疑問を解決するのに適したタイミングとなります。
このブログ記事では、プロジェクトマネージャーやリーダーが効果的なキックオフミーティングを開催するためのヒントやコツを紹介します。
キックオフミーティングとは
例えば、あなたがウェディングプランナーだとすれば、プロジェクトのキックオフミーティングではお客様と会い、結婚式の詳細を検討し、チームのどのメンバーがどの内容を担当するかを話し合い、望ましい結果について合意するでしょう。この場でクライアントと会う前に行った作業をプレゼンすることもあります。
一般的なキックオフミーティングの場合でも同様で、キックオフはプロジェクトの作業を正式に開始するタイミングとなります。関係者と知り合い、すでに行った作業について話し、プロジェクトの今後の目標について全員の認識を一致させ、プロジェクトの実際の作業に取り掛かる準備を整えます。
キックオフミーティングは無駄?実は重要な目的
キックオフミーティングが無駄だと感じることは理解できますが、実際にはその重要性が見落とされがちです。キックオフミーティングは、プロジェクトの成功に不可欠な基盤を築くための貴重な機会です。キックオフミーティングの主な目的には以下のようなものがあります。
- すべきことを決める : これは当たり前のようにも思えますが、チームメンバーが成果物について誤解していたことがキックオフミーティングで判明することもあります。このタイミングで必ず、誤解を解き、質問できる場を設けます。
- 背景情報を入手する : クライアントやステークホルダーがこの種のプロジェクトを依頼した理由、競合他社の動向など、プロジェクトの背景を理解することが重要です。
- コミュニケーション方法の決定 : キックオフミーティングではコミュニケーションのあり方を定義する必要があります。ステークホルダーに最新情報を提供する頻度、ステークホルダーの手の空いた時間、その他の重要なコミュニケーションの詳細を決めます。
- メンバー同士の顔合わせをする : 外部のクライアントなら、チームメンバーの紹介が重要となります。社内のステークホルダーと行うプロジェクトの場合でも、顔合わせの機会を設け、全員が互いに見知っている状態にしておきます。
- 期待水準を管理する : キックオフミーティングでは期待される水準を評価し、チームが合意された期間内に実際に目標を達成できることを確認します。
- 成功の尺度を判定する : プロジェクトの成功がどのように、誰によって測定されるかを確認し、KPI の概要とプロジェクトの成功を左右する要因を説明します。
- 責任範囲を割り振る : 最初のミーティングでチームの誰が何を担当するかを割り当てます。メンバーが担当したいことに対してそれぞれ自薦する機会でもあります。
- インスピレーションを得る : 前述のとおり、キックオフミーティングは盛り上がるもので、プロジェクトへの熱意を高め、チームとしての目標を視覚化するチャンスとなります。適切に行えば、キックオフミーティングはプロジェクト全体のトーンを決める要因となります。
ファシリテーターとしての効果的なキックオフミーティングの進め方
ミーティングを単に開くこととミーティングを取りまとめることには大きな違いがあります。キックオフミーティングを効果的に取りまとめて進行すると、プロジェクトの成功を左右するミーティングの方向性が決まります。
ファシリテーションはミーティングのインフラを提供し、チームがその構造の中でパフォーマンスを発揮できるようにする役割を果たします。
ファシリテーションの具体的な手順は次のとおりです。
ミーティング前に必要な資料とプラン
準備が不十分な状態でミーティングに臨むと大惨事が起こります。プロジェクトマネージャーとして、準備を十分整えてミーティングに出席することが最善の利益になります。次のことを行っておきましょう。
- 社内ミーティングを開催する : 他の人とのミーティングの前に、ミーティングのスポンサーまたはミーティング開催を要求した人と議論し、達成したい目的を確認します。
- 議題を準備する :議題には、ミーティング中に取り上げる議論のポイントに関するガイダンスを含めます。これには、割り当て時間内ですべてを議論できるよう、各項目にどれくらいの時間を費やすかの指示も含める場合があります。
- プロジェクトの資料を準備する :まず、プロジェクトの背景や目的、スコープを明確に説明するプロジェクト概要資料が必要です。これには、プロジェクトのビジョンや目標、利害関係者の概要、および予算とタイムラインの概要が含まれます。次に、プロジェクトの成果物やデリバリーに関する詳細な情報が含まれるプロジェクト計画書が必要です。これには、タスクのリスト、責任者の割り当て、進行状況の追跡方法、およびリスク管理計画が含まれます。さらに、参加者が理解しやすいように、視覚的なツールやチャートを活用したプレゼンテーション資料も重要です。これには、Gantt チャート、リソースマトリックス、および進捗ダッシュボードが含まれます。最後に、ミーティングの進行を効率化するために、アジェンダや議事録のテンプレートが準備されるべきです。これらの資料を用意することで、プロジェクトキックオフミーティングは円滑に進行し、参加者がプロジェクトの全体像を把握しやすくなります。
- 招待を送信する :議題とプロジェクト資料へのリンク、ミーティングの公式終了時間を記載した招待をプロジェクトに取り組む全員に送信します。
ミーティング中
ミーティング中は議論の進行を管理し、どの項目を議論するか、各項目にどれくらいの時間を費やすかを決定します。メンバーの発言が議論すべき対象から離れた場合には、議論を軌道に戻します。また、必ずメモを取ります。Lucidspark などのクラウドツールでメモを取れば、メモは安全で誰でもアクセスできるようになります。
プロジェクトについて話し合う際には、責任の所在を明確にする必要があります。チームメンバーが各自、何を担当するかを理解した上でミーティングを終了すべきです。
最後に、次のステップを決めます。チームに今後の予定を伝え、勢いを維持できるよう、全員がその場を離れる前に次のミーティングを設定する方が良いでしょう。納期がタイトなタスクがある場合は必ず担当者に割り当て、担当者がタスクを理解していることを確認します。
ミーティング後
ミーティングが終了したらメモを送信します。Lucidspark でメモを取った場合は、クリックするだけでメモをすぐに送信できます。プロジェクトのキックオフメモは、プロジェクト全期間にわたり、信頼できる情報源として機能します。
メモと一緒に、プレゼンやプロジェクト例などの補助資料も必ず共有し、全員の連絡先とミーティングのスケジュールも送信しておきます。
この後、チームメンバー全員をフォローアップする必要があります。例えば Slack ですばやく声を掛けることで、チームメンバーがミーティングで言えなかった質問や懸念事項を声に出せるようになります。また、ミーティング中に思いつかなかったことを伝えたり、よくわからなかったことを確認したりすることもできます。フォローアップを行うことで、プロジェクト全体を通してプロジェクトマネージャーがサポートしてくれることをメンバーに今一度伝えることができます。
ビジネスで成功するキックオフミーティングの進め方
ミーティングを単に開催することと、それを効果的に進行することには大きな違いがあります。キックオフミーティングを成功させることで、プロジェクトの方向性が確立され、その後の成果に大きな影響を与えます。ファシリテーターの役割は、ミーティングのインフラを提供し、チームがその中で最大限のパフォーマンスを発揮できるようサポートすることです。
キックオフミーティングの具体的な手順
キックオフミーティング前の準備
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社内ミーティングの開催: キックオフミーティングの前に、ミーティングのスポンサーや依頼者と話し合い、目的や目標を確認します。
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議題の準備: ミーティング中に取り上げる議論のポイントを整理し、各項目にどれくらいの時間を割くかを決めます。
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プロジェクト資料の準備:
- プロジェクト概要資料: プロジェクトの背景、目的、スコープを明確に説明します。ビジョンや目標、利害関係者の概要、予算、タイムラインも含めます。
- プロジェクト計画書: タスクのリスト、責任者の割り当て、進行状況の追跡方法、リスク管理計画など、詳細な情報を含みます。
- 視覚的ツールとチャート: Gantt チャート、リソースマトリックス、進捗ダッシュボードなどを使い、参加者が理解しやすいプレゼンテーション資料を作成します。
- アジェンダと議事録のテンプレート: ミーティングの進行を効率化するために準備します。
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招待の送信: 議題とプロジェクト資料へのリンク、ミーティングの終了時間を記載した招待を全員に送信します。
キックオフミーティング中の進行
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議論の進行管理: 各議題の進行を管理し、時間配分を調整します。メンバーの発言が脱線した場合は議論を軌道に戻します。
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メモの記録: Lucidspark などのクラウドツールを使ってメモを取り、全員がアクセスできるようにします。
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責任の明確化: 各メンバーが何を担当するかを明確にし、理解させます。
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次のステップの決定: 今後の予定を伝え、次のミーティングを設定します。タイトな納期のタスクがある場合は担当者を割り当て、理解を確認します。
キックオフミーティング後のフォローアップ
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メモの送信: Lucidspark で取ったメモを共有し、プロジェクト期間中の信頼できる情報源として機能させます。
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補助資料の共有: プレゼンやプロジェクト資料、全員の連絡先、ミーティングのスケジュールも送信します。
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フォローアップ: Slack などでチームメンバーに声を掛け、ミーティングで出なかった質問や懸念事項を確認します。また、新たなアイデアや理解が曖昧な点をクリアにする機会を提供します。
フォローアップを通じて、プロジェクトマネージャーがサポートしていることをメンバーに再確認させることが重要です。

キックオフミーティングのチェックリスト
このチェックリストは、ミーティング中に重要な内容に漏れや抜けが出ないようにする上で役立ちます。
- 基本 : スポンサー、プロジェクトマネージャー、ステークホルダー、プロジェクト名、キックオフ日、期限
- 基本要件 : 成果物は何か?
- 予算 : いくら支出できるか?
- マイルストーン : プロジェクトの重要な日程はいつか?
- リスク : 途中で発生する可能性のある課題を把握しておくことで、チームの準備もしやすくなります。プロジェクトを危険にさらす可能性のあることを計画しておきます。
- 承認 : プロジェクトの承認と各成果物の承認の担当者は?
キックオフミーティングを効果的に行うことで、チームとして成功への準備が整い、全員が要件を理解し、チームが意欲的に関連業務を始められるようになります。

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